レバレッジ人脈術 〜知り合いが多いだけじゃダメ。貢献できていますか?〜
本田直之さんは、誰もがよくご存知だろう。
僕も知っているが、「レバレッジの人」、「ハワイに住んでる人」程度の認識だった。そんな中、たまたま図書館で見かけた、2007年初版の本。もうかなり古いが、即買いしてしまった。プロローグだけで、ハートをブチ抜かれたのだ。
ホント、買ってよかった。読み終えて、滅多に会えない知り合いと、食事に行きたい衝動に駆られた。熱く夢を語りたくなること、請け合いだ。
早速、その中身をご紹介。
「1人の方が楽」なんて思っている人へ
そもそも、本田さんのような多才な方をして、「人脈なしで成功できるのは天才だけ」と言わしめている。
スティーブ・ジョブスでさえ、「私たちは他人の作った服を着て、他人の作った言葉を喋り、他人が作った数字を使っています。私たちは常に他人に依存しているということです」と語っている。
それなのに、〝その他大勢〟に甘んじている僕のような人が、「1人の方が楽」なんて理由で大した行動を起こさないでいたら、すぐにその存在は無きものになろう。Facebookでせっせと友達を増やしても、何をしている人かが伝わらなければ、すぐに忘れられるのは自明だ。
誰に知られているかを意識して、その人に何で貢献できるかを考える。それを通して、一緒に成長していけるようなマインドの高い仲間を得ることこそが、レバレッジ人脈術の大きな目的だ、としている。
でも、その大切な大切な人脈作りを、実際に積極的に行っている人は、10人中1人にも満たないだろうということだ。だからこそ、今すぐにやってみないでどうする?言葉は悪いが、出し抜くチャンスじゃないか。
「1人の方が楽」の裏にある心理
ではなぜ「1人の方が楽」と思ってしまうのか?もちろんそれは、「見透かされるのが怖い」からだ。自分には、貢献・提供できるものなんか何もない、と思っているからだ。だから、何か勉強しなきゃ!とか思うが、何をどう勉強したら良いのかもよくわからない。教えられるほどになったら出て行こう、と思っているようでは、なかなかその時は訪れない。
僕にでも出来そうな貢献
人に教えられるような、何らかのスキルも見当たらないのなら、この人の役に立つのでは?と思えるような情報を、どこかのメディアから引っ張ってきて提供するとか、良い雰囲気のお店を紹介するとか、その程度のことでも充分に「貢献」と言えよう。
すぐに尽きてしまわないように、次々インプットすることが、自分を磨くことにもなるはずだ。
最低限の心得
当たり前だが、人間なんだから相性だってあるし、何でもかんでも繋がってしまえば良いというものではない。自分が得することにしか興味がないような行いは論外だし、ビジネスマナーをわきまえないのは、それ以前の問題だろう。
名言の数々
人を動かすのは、やっぱり心に響く誰かの「言葉」だと思う。本田さんの名言は、もちろんたくさん掲載されているが、その他の方々の言葉も紹介されていて、やはり響く。
「『〝熱〟のある場所に自らを持っていく』ことである。それは急成長している会社かもしれないし、何かの目標に向かって勉強している人たちが集まる学校のようなところかもしれない。〝熱〟は伝導するものだから、〝熱〟のある場所に行くようにすれば、そこから〝熱〟をもらってくることができるものなのだ」は、「あなたが年収1000万円稼げない理由。」の中の田中和彦さんの言葉。
また、キヤノンの御手洗富士夫さんは、「人は人に触発される存在だと思うんです。すばらしい絵を鑑賞して画家になる人もいれば、すばらしい音楽を聴いて音楽家になる人もいる。それと同じように、私は一流の経営者との交遊を通じて、『経営者』になったのだと思っています」と仰っている。
繰り返すが、自分が天才だという自覚がない大半の人にとって、人脈を広げることは、食事する呼吸するといった、生命を維持するのに欠かせない活動の一つ、とさえ思えてくる。
お会いしたい方、てんこ盛り
巻末には、本田さん自身の人脈の一部が紹介されていて、これがびっくりするくらい興味深い方々ばかりだ。
早速、何冊か著書を注文してしまった。
世の中には、自分の知らないものすごい人たちが、沢山いらっしゃるのは分かっている。でも、自分とは関係ないと、どこかで感じてしまっているのも事実だ。
本田さんは、自分が会いたいと思った人には、ほぼ9割方会ってもらえると〝豪語〟しておられるが、そこまでいかなくても、自分のブランディングを積み重ねることで、少しくらい近づけるかも知れない。
今から社交的になれとは言わないが、無用の高い壁を取り払う時期は、もうとっくに過ぎている。そう感じさせてくれる一冊だ。
TraveLife クリエイティブに生きるために旅から学んだ35の大切なこと
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