コンビニが潰れた 〜最低限の共通認識がないと社会は成立しない〜
職場近くのコンビニが潰れた。
人通りもあるし、駐車場が広くて便利。
よほど立地が悪いとか、超強力な競合相手があるとかしない限り、潰れないだろうと普通は思っている。
でも、潰れた。
本社のバックアップは万全だろう。マーケティングのプロが控えている。品揃えが悪かろう筈がない。
結局は「人」なのだ。
未だこんな店も存在するのかぁ…
僕は、多分5、6回利用したことがある。明るい印象だが、空気が澱んでいる。入ってすぐに感じた。僕だけが感じているわけじゃないと思う。
商品を取ってレジに並ぶと、致命的シーンが展開された。
店員は僕に向かって、挨拶すらしない。それどころか、カウンター内のスタッフ同士で「キャッキャ」喋っている。横を向いたまま会話は途切れない。でも、手だけで、僕とのお釣りのやり取りは完了した。もちろん「ありがとうございました」なんて言うわけない。どう見ても、業務上の話ではないだろう。たとえそうであっても、僕にとっては雑談だ。
この低レベルを容認する文化は、こと日本においては無いはずだと信じたい。
現に潰れたのだから、希望は持てるとも言える。それにしても酷い。
受け継ぐことが大きな仕事
およそ「商売」と言えるものが生まれて、どれくらい経つのかは知らない。でもその目的が、単なる金儲けだけでなく、そこに関わる全ての人がココロ豊かになることである、ということに疑いの余地はないだろう。
「お客様に喜んでもらうことが、唯一にして最大の商いの真髄」ということを、次代に受け継がずして、何を伝えることがあろうか?
日本人は真面目、日本人は勤勉、日本人は「和」を尊ぶ。本当だろうか?
しっかりと連綿と受け継がれ、踏み固められ根付いたものなら、今更揺らいだりはしない。
時に〝日本人の力が落ちてきている〟と感じるのは、やはり、上手く受け継がれていないというところに原因があるように感じる。
全般にやはり、コミュニケーションが不足している時代と言える気がする。