「奥ゆかしさこそ美徳」の文化も理解した上での話です
「1分間スピーチ。英語で!」
指示された11歳の錦織圭は、固まってしまいます。
“My name is Kei Nishikori.”
“I like tennis…”
“…”
次が出ません。
目に涙がいっぱいに溢れます。
どうしょう…。
“・・・”
“オレンジジュース…”
“アイ…ライク”
当時小学生だった錦織圭を追い込んで奮い立たせるために、松岡修造さんが取った方法です。
英語としては無茶苦茶でも、“オレンジジュース、アイライク”の言葉が出たことで、ひとつ壁を乗り越えることが出来た、と松岡さんは仰っていました。
ノンプレッッシャーよりライトプレッシャー
日常の生活の中で、追い込まれる場面って頻繁にあるものなんでしょうか?厳しいスパルタな職場なら、結構ありですか?僕にはあまりそういうことがないので、精神的には古くなって伸びきったゴムみたいです。
僕もテニスをするので、よく分かるつもりです。きっと他のスポーツでもそうでしょう。
「試合を重ねることでしか強くなれない」
練習でいくら厳しい状況を設定しても、試合での緊張感には絶対に敵わない、ということですね。
セミナーや勉強会なんかに出掛けたら、大勢の初対面の方の前で自己紹介や、その時の感想なんかを即興で話さないといけない場面があります。
人前でしゃべるのが苦手な僕は、頭の中が大混乱に陥ります。でも意識してなるべく手を挙げるようにしています。緊張感の中へ自分を追い込むことで、はやく成長できると信じているからです。
ついでに言うと、席が指定されていない限り、絶対に一番前を狙います。
いつ頃からか、引っ込んでる自分を叱咤する自分が芽生えてきました
目立ってナンボです。せっかく人前に出たわけだし、少しでも顔を覚えてもらえたら、その後の展開に大きな差が出るかも知れません。
そんなふうに、できる範囲で最高に背伸びした方が、残りの人生の充実度が上がるように思えて、今はそう心掛けています。