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僕の魂が海を渡って行ったり来たりする物語

小豆島から大阪へ流れ着きました

小豆島のへんろ道を歩く 〜歴史を遡るのも、今や半ば命がけ〜

先月、吉野へ森林セラピーに出かけてから、森の持つパワーにはっきりと魅せられた。

 

そこで、小豆島の山へ入ってみようと思い立った。しかし、予備知識もなく一人で入り込むのは危険かも知れない。とりあえず、道がしっかりあるところを歩いてみよう。そこで選んだのは、「へんろ道。」日常的に歩いている人は居ないだろう。それでも、道には違いない。

 

 

ちょっと安易過ぎたかも?

小豆島88カ所札所の、29番「風穴庵」から、28番「薬師堂」へのへんろ道。今はもちろん、海岸線を走る道路があるが、その昔は山越えのこの道を、てくてく行き来したのだろう。

 

バスを「神浦(こうのうら)」で降りて、まずは風穴庵へ。それだけでも約2キロの上り坂。そこそこにしんどい。

 

 

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それでも、ここまでなら何度か来たことがあるので、想定内。庵で手を合わせてから、階段のさらに奥の山道に入る。

 

「ホンマかいな?」と思うほどの細い道。辛うじて人が通ったであろう名残はある。因みに、この日の前夜はかなりの雨が降った。地面は湿っている。鬱蒼としていて、陽は届きにくい。苔むした石の上はかなり滑る。怪我だけはご勘弁いただきたい。

 

まだ、200メートルも進んではないだろう。かなりの不安感に襲われる。狭いので、両サイドから枝が迫っている。そこに蜘蛛の巣が、いっぱい張ってある。目の前まで気付かずに、「わぁ〜!」ってビックリすることを繰り返す。木の枝を手に、追い払いながら進むことにした。よく見ると、お尻が赤い結構な大きさの蜘蛛がほとんど。「大丈夫かいな?」

 

 

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▲ 木が湿っているので何本も折れた

 

秋の虫の声が聞こえる。それに、わずかなせせらぎの音。小豆島には、常時水が流れるような川は、殆ど無いと思う。普段はそんな音はしていない筈だ。あとは、枯れ枝が「バサッ」と落ちる音。いちいちビックリする。

 

どこまで行っても、前も後ろも薄暗い。ここで動けなくなったら、それこそ遭難だ。僕がこんな所へ来ていることは、誰も知らない。しかし、なんと携帯の電波は届いている模様。寒くはないし、命は確保できるだろう。GPSの情報に、ちょっと勇気付けられた。

 

 

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確かに森には違いないけど…

先月行った吉野の山とは、明らかに違う。ゴミが落ちているということではなく、別の意味で「汚い」のだ。

 

「へんろ道を守る会」という表記が所々にあって、頑張って活動する方が居られるのだろう。しかし、道を確保するという最低限の作業以上には、手が回っていない印象だ。手付かずの「そのまま状態。」

 

小豆島に、林業がどれほどの規模で残るのか、僕は知らない。しかし、「吉野杉」の銘ブランドを持つ吉野とは、比べるべくもない。枝打ちされて、まっすぐに空へ向かう杉や檜の森には、明らかに見劣りした。

 

僕は、好奇心旺盛だし地元だからという思いがあるが、そうでもない普通の人を、案内してあげようという気にはならないだろう。「癒されるよ」とは言い難い。実際、終始薄気味悪かった。

 

 

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それなりに冒険心は満たされた

車の音が聞こえ、木の隙間から家が見えたりもしてきた。三都半島単独横断成功は近い。

 

行く手を、黒いものが「ダダッ〜」と横切った。イノシシの親子だ。全部で5、6頭は居た。わざわざ人間を襲ってはこないだろうが、ちょっと怖い。近年、島にはイノシシと鹿が多いことは知っている。

 

最初から、ポケットに入れたiPhoneで、音楽を鳴らしてはいた。動物よけの意味と、自分を鼓舞する意味で…。

 

ほどなく、でっかい蜂が1匹、目の前を旋回した。至近距離だ。これはかなりビビった。多分スズメバチだろう。ちょっと怖いどころではない。こういう時、追い払うと確実に逆襲されるらしい。

 

「来るなっ!」

 

念じるのみ。 大群が来たら、ひとたまりもない。

 

向こうも思っていただろう、「もう来るなよ」と…。ちょっと睨みを利かせに来たのだろうか。すぐ居なくなったから良かったが、対策なんか思い付かない。

 

 

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手をかけなきゃイカン

今回、初めて小豆島の山に入ってみたが、人の手が行き渡っていないというのが、明らかに見て取れた。海もそうだが、放置することばかりが自然保護ではないのだ。もっと関わりを持っていけば、もっといい島になる。こなすべき課題は、多そうに思う。

 

そんなことを感じた、わずか2時間ほどの山歩きだった。

 

 

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29番「風穴庵」の名前となった「風穴」 | 小豆島88箇所歩き遍路記

 

 

 

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