40歳からの視力回復法 〜目だけではない、脳を若返らせるのだ〜
52歳の僕は、御多分に洩れず老眼だ。スマホもパソコンも、見ない日はない。目に良くないのは、当然自覚している。でも、半ば諦めている。
そんなことではダメだ!と、強く思わせてくれる本を、ここにご紹介。これは為になること、間違いない。
待ちの姿勢では治らない
まず冒頭に、現在の医学では近視、遠視、乱視、老眼等、主だった目の病気に対しては全て治療は手付かずです、と言い切っている。メガネやコンタクトで矯正するだけで、決して治してはいない、という意味だ。
なかなかに言いにくいことを書いておられるなと思ったら、この著者の中川和宏さん、お医者さんではないようだ。
アメリカの「ビジョンセラピー」を日本に初めて持ち込んで、目と脳の機能を守るセンターを開設された方らしい。
お医者さんの手に頼るばかりでなく、目や脳の機能を高めるトレーニングを用いて、回復させようという考え方は、街の整形外科に診てもらうような、特に重篤ではない病気については自助努力が第一選択だ、と思っている僕とも通じるものがあって、興味深い。僕は整形外科が専門なので、そのあたりについてよく分かっているつもりだ。悪口ではない。
理屈はよく分かる
- 目の周りの筋肉を鍛える
- 目の血行をよくする
- 脳を活性化して脳内視力を高める
どれもすんなりと納得出来ることばかりだ。自分でやるだけで、少なからず効果はあるだろう。
ちなみに「脳内視力」とは、目からの視覚情報を受ける脳の受容能力とも言えるもので、例えば目に問題がなくても、脳が老いてしまっては十分に見えないこともあり得る。
やってみた
「実践編」として紹介されているトレーニング法を、全部試してみた。
1回や2回やったくらいで、効果が出るだろうとは思っていない。しかし、目の周りが温かくなって、血行が良くなってくることが実感できる。それに、普段はあまり使わない筋肉を使ったことによるものだろう、心地よい疲労感が残った。
率直に、「これはイケるかも知れない」と思えてきた。この「イケる!」という感情が、前述した「脳内視力」にも好影響をもたらすはずで、しばらく続けてみる価値は、充分にありそうだ。
生きる意欲の低下
話はさらに大きくなってくるが、「見る力が生きる力を高める」というところには、なるほど、と心底唸らされる。
頭上から重いものが降りてきて、それを両手で支えるとしよう。見えていれば、まっすぐに腕を伸ばして押し返すことができる。しかし、同じ重さでも、目を塞いでしまうといとも簡単に腕が下がってしまう、ということが起きるそうだ。
つまり、やる気、気力のレベルが、格段に落ちる。根性論とかではなく、科学的に「行動力」の低下があるのだ。生き方そのものを、消極的な方向へ変えてしまって、老化を一気に進めてしまう原因になりかねない。
若返るのだ
視覚は五感の中でも、一番占める割合の大きいものなので、それだけ脳に与える影響も大きいと言える。肉体が老いることは自然だが、脳をどんどん「見る」という面から刺激し続けて、若さを保つのは可能だろう。
目のことについて主に書いてはいるけれど、結局「やってみよう」、「できるはず」という気持ちになれるかどうか。
安易に、「仕方ない、老眼鏡やな」と思うのは、しばらく棚上げにしよう。そして、なんでもチャレンジするぞぉ〜!という気持ちは、絶対に失わないのだ。
どうしたら目はよくなるの?―子どもの視力に不安を感じたら読む本
- 作者: 中川和宏
- 出版社/メーカー: きずな出版
- 発売日: 2015/12/19
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