オープンウォータースイミング(OWS)について調べてみた
リオデジャネイロのオリンピックが、日本選手のメダルラッシュに沸いている。
始まるまでは、「そんなに興味ないよ」って顔をしていた人も、やっぱりのめり込んでしまう。毎度のことだ。日本人のオリンピック好きは、結構有名らしい。
確かに「競泳」だ
普段あまり目にしない競技が見られるのも楽しみのひとつだが、今年はこれに一番ビックリした。
要するに、プールではない海や川などの〝オープン〟なところを泳ぐのだ。オリンピックでは10キロのみが行われるそうで、かなり過酷な「遠泳」であることが想像できる。
その昔、プールがない頃には、海や川にコースロープを引いて競技したという。しかし、今わざわざ原点回帰して、この種目を始める意義がよく分からない。
巨大化したスポーツビジネスの世界では、多くの人が観戦してくれることが、最低限の生き残り条件といえるだろう。
ところがこの種目、見ていても何が起きているのかさえ掴めない。テレビならまだマシだろう。しかし、現地観戦ならスポーツの醍醐味のひとつであるはずの、試合展開に伴うドキドキ感ハラハラ感を味わうことは、不可能に違いない。
水面をバシャバシャとしぶきを上げながら、魚が群れて泳いでいる光景にしか見えないのだ。伴走艇からの給水ポイントのシーンはその最たるもので、棒の先のボトルを取りに選手たちが集まってくる様は、養殖の魚に餌をやっているみたいだ。
やってみたいスポ−ツ?見てみたいスポーツ?
競技力向上のためには、その競技人口を増やすことが先決だろう。そのためには、競技自体の面白さが周知出来ていないと話にならない。
見て楽しい、この人たち「すごいなぁ」と感動できる。そこがスタートだろう。その意味で、この段階でOWSがオリンピック正式競技になっていることが、失礼ながらちょっと不思議だ。
国際水泳連盟の政治力と、IOCの利害関係とが、どう絡んでいるのかは知らない。そんなものを抜きにして、どう発展させていくかを真剣論議しないと、この先厳しいんじゃないだろうか。
見たら親近感がわく?
でも、自分でやってみたいと思うなら、意外にハードルは低いかも知れない。頑張って泳ぎさえすれば、レベルの高低こそあれど、競技としては十分成り立つ。
国内でも、数は少ないが大会が行われているようだ。湘南や房総が多いが、なんと家島でも毎年やっているらしい。残念ながら、今年はもう終わったみたいだが…。
「見るだけじゃ面白くないんじゃない?」とか言いながら、家島なら話のネタに見に行ってもいいかも?とか思ってしまう。
実際に上陸したことはないが、姫路から小豆島へ渡る途中にいつも目にする馴染み深い島だ。
しかし、家島への定期便は、数こそ多いが小さな高速艇のみ。島外から人が大挙して訪れるようなことは考えにくい。
家島=OWSと思ってもらえるほどのメジャー大会には成り得ないだろう。さあ、どうする?ここから、ひとりのオッちゃんもエールを送りたい。