GT-Rを生み出す社会の一員であれたことに、幸せを感じます
日産GT-Rのエンジンは、一基一基手作業で組み立てられるというのは有名な話。しかも、それは社内に数名しかいない「 匠」の手によってのみだというから驚きだ。
スーパーカーの陰にスーパーマン
車は生産ラインを流れて、ポコポコと次々完成してくるもののように思っているが、フェラーリやランボルギーニやNSXとなると、ちょっと違う。
芸術作品を作る工房のようなのだ。職人が手でボディーにヤスリをかけていたりする。
こうなってしまうと、誰にでも出来る作業ではないことは容易に想像できる。
GT-Rの場合なら、100分の1ミリの精度で組み立てないといけないし、部品が馴染んだ後の変化をも見越して作業するというから、人間業とは思えない。
自分にも出来るだろうか?
今から、この「匠」になってみようとは思わないが、もっと若い時分にチャンスがあったら、挑戦していただろうか?そして、成し遂げただろうか?
僕は、自分で言うのも何だが、与えられた仕事は丁寧にする方だと思う。車だって、大好きだ。だから、向いているかも知れない。
しかし、万事緻密にコツコツ計画通り遂行できるタイプからは程遠い。自慢じゃないが、部屋だって散らかっている。
やってみなきゃ分からんのだ
他人がやった仕事の出来具合に、イライラすることがある。「この完成度の低さは何や?」と…。
でも、自分だってどこか他の面で、同じように思われているかも知れない。
それぞれの関心の具合やこだわりによってだろう、同じ人であっても、場面によってスーパーマンになったり凡人に甘んじたりするのだ。やってみなきゃ分からんのだ。
それはきっと人間の特性だ。いろんな形の人が居る。それ自体は、劣っているわけでも秀でているわけでもない。たくさんの人が集まれば、それなりに体を成すのだ。社会とはそういうものに違いない。
やるぜ!
だからこそ、やっぱりやるんだ。未来の自分を信じて…。
そのとき、自分を生かしてくれる周りには感謝しないといけない。
大勢の人が、こんな僕を支えてくれていることを意識できたほうが良い。そして、GT-Rを組む、選ばれし精鋭を支える人たちの中に、自分の姿も含まれていることが意識できたほうが良い。
GT-R MAGAZINE(ジーティーアールマガジン) 2016年 09 月号 (雑誌)
- 出版社/メーカー: 交通タイムス社
- 発売日: 2016/08/01
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