「総合運動公園」というには中途半端 〜香川県にオールスポーツの聖地を作って欲しい〜
香川県総合運動公園という所に行ってきました。小豆島高校野球部の応援です。
その名の通り、県内のスポーツのメッカとも言える施設です。
昭和50年代の半ばから整備が始まって、野球場、テニス場、サッカーラグビー場などが次々と完成しました。今では一帯が公園となっているので、近所の人たちにとっては憩いの場でもあるようです。
▲ 木陰が涼し気です
▲ お椀を伏せたような山が多いのが讃岐平野の特徴
▲ 大きな大会も開ける規模です
▲ 天然芝が美しい
ここはもともと塩田があった場所で、高松の中心地にあった高松市立中央球場の老朽化問題を受けて、その後継施設の候補地に挙がったのが始まりです。
でもなんだか不便
交通の便が悪いです。車がないと、どうしようもない感じです。
しかも、よくよく考えてみると、ここはホントにメッカでしょうか?県内スポーツの聖地としての位置付けをはっきりさせて、ブランド力を持たせる発想が低い気がします。
用地接収が比較的しやすかったでしょうから、開発当初から、もっとスケールの大きなものを目指すべきだったように思うのです。
つまり、県立総合水泳プールも、県立丸亀競技場も全部ここに作って、各競技団体一丸で、オール香川のスポーツを盛り上げていきましょう!という意気を示すべきだったのではないですか?
行き当たりばったりの、その場しのぎ計画で、一貫したビジョンが感じられないのは、いちスポーツファンとして寂しいです。それに、香川県くらいのボリュームなら、立派な施設が点々と各地にある必要を感じません。
古くなってきましたよ、どうします?
今回、レクザムスタジアムに初めて行きましたが、開場30年以上が経って、さすがに古びてきています。
もちろん、十分なメンテナンスをすれば、これからも何の心配もない立派な施設です。
しかし、なんと球場の都心回帰計画も持ち上がっているそうです。
アイランドリーグの理事長が仰ることは、夢があって素晴らしいです。ワクワクします。しかし、僕はもっともっとスポーツ文化を根付かせることが先だと思っています。
大阪に、もう一度大阪球場や日生球場を作ったら大盛況になりますか?昨今のパリーグ人気は、一昔前のものとは明らかに違って、大盛り上がりです。でも、それとこれとは事情が違うでしょう。残念ながら「甲子園」に迫るブランド力を、そこに期待するのは酷です。
ステップの先に世界が…
香川県のスポーツマンが世界に羽ばたくその前に踏むべき、登竜門にふさわしいステージを用意してあげないといけないと思うのです。
「目指せ丸亀」でも「目指せ生島」でも何でもいいのです。そこをしっかり確立するための地道な作業を経ずして、〝負の遺産〟をせっせと作り続けるだけでは、スポーツ行政もただの〝土建屋さんの手先〟の域を出ないものになってしまいます。