僕の魂が海を渡って行ったり来たりする物語

小豆島から大阪へ流れ着きました

30歳の保母さんが52歳のオッちゃんに改めて教えてくれた 〜したいことの見つけ方〜

30歳の保母さんの再就職先は?よっしゃー!、そのまま突き抜けろ!

 

春は旅立ちの季節

うちの奥さんは保育園に勤めています。いわゆる「給食のおばさん」です。

 

園児数300ほどの大規模園なので、職員の数も多く、日頃接点のない人については、よく分からないこともたくさん有るようです。

 

だから、毎年この時期に行われる歓送迎会は、親睦を深める意味ではとても重要なイベントと言えます。

 

先日の週末の夜に、奥さんは子供たち二人を置いて出掛けてしまいました。もともとお酒は飲めないし、宴会の楽しみは半減かと思いますが、女性は喋ってるだけで発散出来てしまう面が大いにあるので、あまり乗り気がしないと言うわりには、内心楽しみにしている様子も見えました。

 

えぇ話が聞けました

帰ってきたら、いろいろと話を聞かせてくれました。別に、こちらは積極的に尋ねてはいませんが、気分が良かったのでしょう。勝手に喋り始めました。

 

30歳前後の保母さんが、退職されたそうです。保母さんになって7〜8年というところでしょうか。結婚されるというわけでもなさそうで、経験を積んで徐々に脂が乗り始める時期だということを思うと、勿体無いのでは?と普通の人は言うでしょう。

 

ところがその方、保母さんをスパッと諦めて、まったく別業種に再就職されたそうです。次に行くことにしたのは…、

 

「株式会社オリエンタルランド

 

そう、「東京ディズニーリゾート」です。

 

周りを見渡せば、どの場所にも居ますよねぇ、「ディズニーランド愛!」な人…。その方もまさにそんな感じで、ウズウズしてくるそうです。しょっちゅう東京まで出掛けては、後ろ髪引かれる思いでまた大阪へ舞い戻ります。

 

 僕にとってはまったく面識のない方ですが、拍手喝采を送りたいです。

 

打ち込める幸せ

保母さんがダメだと言っているわけではありません。パレードの時の胸の高鳴りを、抑えきれないらしいです。したいと思うことがあって、雑音を跳ね除けてでも貫こうと行動を起こす、その時のエネルギーが弾ける様は、いつも崇高なほどに美しく、称賛に値するものだと信じます。

 

 そう、無責任な忠告は、雑音に過ぎません。

 

僕は、本日2016年3月21日をもって、満52歳となりました。どこかチャランポランな性格が災いしたのか、ベースに怠惰の闇がいつも拭いきれずに張り付いている、そんな感じの男であることは否定しません。実際、ニートじみた生活をしてしまったこともあります。でも、概ね世間に後ろめたいようなことはせずに済んでいます。いつも、それなりに一所懸命働いてきました。自分で言うのもなんですが、「真面目な人」と思われている部類でしょう。

 

でも、それだけなのです。

 

いや、それだけではないです。もちろん、そのおかげで家族も持てたし、幸せになれたとも言えます。でも、それは何かの犠牲の上にしか成り立たないものでしょうか?自分を押し殺した上にしか存在し得ないものですか?

 

押し殺されてきた…。いいえ、自分で押し殺してきた。

 

本当に毎朝ときめいてワクワクして、なんてことはまったく無かったです。我慢して辛抱して、そうしたらその先に幸せがあるから、今はしたいことよりも、そうすべきだと思うことをしよう。そんな風に教えられてきたし、自分でもそうだと信じていました。

 

思えばそれは、アクセルとブレーキを同時に踏んでいる状態です。「行け!行け!」って突っ走ってるのに、「ホントはあんまりしたいことでも無いんだよね…」って、どこかで少し感じてる。そんなんじゃ、前に書いたようなエネルギーが弾ける状態になれる訳がないです。

 

 結構いい歳になってから、30直前でしたけど、雪山へひと冬篭ったことがあります。とにかくスキーがしたかったので…。その頃は、親の仕事を手伝っていて、年末の忙しい時期にそんなもの放っぽり出して行くことで、随分と親を落胆させてしまいました。世間体とか、お金の面での満足感とか、ためらってしまいそうな理由はいくらでもありました。でも行きました。

 

その結果、もの凄く輝いた4ヶ月弱の冬になりました。そのまま居座ってしまうことにはならなかったけれど、こうやって熱く生きなきゃ、という思いが残りました。

 

こぢんまりしちゃってないですか? 

 ブレーキかけちゃダメなんです。ホントにしたいことに突き進めば、いい人生が待っています。「でも自分には無理だし…」とか、誰がそんなこと決めたんですか?自由なはずの人生に、制限をつけてしまったのは、自分自身です。

 

今、考え得る限りの夢、これ以上ストレッチできないと思えるくらいの夢を、思い描いてみるようにしています。「その程度のスケールの事しか思い付かんかぁ?」って、自分にツッコミを入れながら…。52歳ですけど、関係無いです。

 

 仕事は人の為になるからこそ、成立するものです。だから報酬もいただけます。それは間違いないですが、結果としてそうなるだけで、自分が輝いていないと、そもそも人のためになんかなりません。

 

今やらないともう出来ない事は、きっとたくさんあります。人生を終える時にもっとも悔やむことは、「出来なかったこと」ではなく、「出来たかも知れないのに、やらなかったこと」だと言います。

 

すごくよく分かります。これから残りの人生は、これまでになかったくらい、ガムシャラにもがきます。

 

30歳の元保母さんに負けないくらいの笑顔で、オッちゃんも弾けますから、よろしくお願いします。