僕の魂が海を渡って行ったり来たりする物語

小豆島から大阪へ流れ着きました

天王寺公園がガラッとリニューアル 〜冬枯れのてんしばに未来はあるか〜

「てんしば」知ってますか?行きましたか?

 

天王寺公園の芝生で「てんしば」です。

 

グッとスマートになりました 

30年も前の話ですが、この界隈のファーストフードのお店でアルバイトしてました。

 

当時も現在もまったくモテモテとは縁遠い僕でも、天王寺公園そして隣接する天王寺動物園あたりには、たまに出掛けました。

 

デート?ハッハッ懐かしいですね。

 

この地域一帯の事情にあまり詳しくない方には分かりにくいでしょうが、昨今のあべのハルカス、あべのキューズモールの賑わいとは裏腹の、地元民もちょっと躊躇してしまいそうなかなりディープな一面を、昔から醸し出しているのがこの辺のとても面白いところです。

 

地域差別を意図する発言ではありませんので、あしからず。

 

なにしろ、日本最大のスラムあいりん地区や、ちょっとガサツな新世界、はっきりと赤線の名残プンプンの飛田新地がすぐ目の前です。

 

だから、30年前の天王寺公園にはホームレスのおっちゃんも、普通にいっぱい寝てました。そのおっちゃんたちをかき分け、若いカップルが集まり語らう光景は、社会は雑多なものの集合体であることをはっきりと指し示すものだったと言えます。

 

でも、ずばりそのホームレスのおっちゃんたちを追い出すためという意図が見えました。天王寺公園が入園料を取るようになったのです。20年位前のことだったでしょうか?まさに行政代執行。社会的弱者は黙って何処かへ行かざるを得ない運命にありました。

 

そして、そこには無骨なコンクリートの入場ゲートが残されたのです。同時に、もうめったに中に入ることは無くなってしまいました。

 

そこがどういう機運の高まりなのか、10月1 日に「てんしば」として復活を果たしました。

 

もうすでに、何度か行ってみたんですけど、そこらの人が「雰囲気変わったなぁー」と口々に仰っているのが聞こえるくらい、ホントに変わりました。

 

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ひろ〜ぃ

ほぼ何にもない状態にして芝生を敷き詰めると、結構広かったんやなぁ〜ということに気付きました。天気の良い日は気持ちいいです。絶対に、座り込んで芝生のフカフカ感を確かめたくなります。だから、家族連れがグッと増えました。
 
入り口に近いエリアにはカフェ、コンビニ、ドッグラン、フットサルのコート、ピザ屋さんなんかが並んでいて、のんびりコーヒーを飲みながら緑の景色を楽しむシチュエーションに浸ることができます。
 

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これがあの天王寺公園か…。にわかには信じがたい光景ではあります。
 

大切にしてほしいなぁ

少し気になることもあります。特に休日は人が多すぎて、春の花見の場所取りみたいにもう座れる所がありません状態に近いこともあるようです。それでも、さらにたくさんの人があちこち歩き回ります。

 

すると、明らかに肝心の芝生が痛んできているようです。天然のものですから、しっかりと手を掛け続ければ素晴らしいものを見ることはできるでしょう。でも、途絶えさせてしまえば、あっという間にただ見すぼらしいだけのものに成りかねません。

 

せっかく綺麗になったのに、すぐに「てんしば」が「てんつち」になってしまった、なんてことにならないで欲しいです。お金、続くんでしょうか?心配です。

 

僕にとって大切な第2の故郷である天王寺が、さらに明るく健全に発展していったらいいなぁ…。切にそう願います。

 

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それにしても、追い出されたままのおっちゃんは何処へ行ったんやろなぁ…。