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僕の魂が海を渡って行ったり来たりする物語

小豆島から大阪へ流れ着きました

四国地区大会観戦記 〜小豆島がよりひとつになった日〜

 
来春のセンバツ甲子園への出場を左右する、秋季大会が全国各地で佳境に入っています。
 
僕の興味の対象は、地元関西ではなくもちろん四国大会です。香川県立小豆島高校野球部が、初の甲子園出場をかけて大舞台へ挑みました。
 

視界にくっきりと甲子園を捉えました

いつかこの日が来るのでは、という予感はもちろんありました。しかし、心の準備が圧倒的に不足しています。第68回秋季四国地区高校野球大会の香川県予選において、小豆島高校野球部が何と優勝を果たしたのです。

 

 2012年の春の県大会を制したことがあるものの、甲子園に直結する大会でのこの好成績はまさに未体験ゾーンです。

 

当然の事ながら、島の野球好きにはどこか落ち着かない日々が続いていました。

 

そのうちの一人である僕も、組み合わせ抽選がある前から、今年の開催県である徳島へ乗り込む気満々だったのです。

 

平常心を保てるか

ここで、四国大会の試合形式について。

 

まず四国4県から各3校ずつの合計12校が出場します。予選を2位・3位通過した学校による1回戦を勝ち上がった4校が準々決勝進出ですが、予選1位通過校はシードされて準々決勝が初戦となります。

 

通常、四国地区の春の甲子園出場枠は2〜3なので、決勝戦進出ならまず確定、ベスト4なら微妙?といった感じです。 

香川県予選1位通過の小豆島高校は、10月25日の午前10時から準決勝進出をかけて、高知の名門土佐高校との対戦が決まりました。場所は徳島県阿南市の「JAアグリあなんスタジアム」です。

 

いざ、決戦の地へ

今年のこの大会の試合会場は阿南ともう1ヶ所、鳴門の「オロナミン Cスタジアム」もし、この鳴門での試合が決まったら朝一の大阪発の高速バスでも間に合う、と踏んでいましたが、阿南ならそうはいきません。交通の便の悪さも考慮して、やはり車を選択。前日の深夜に出発して、途中で眠くなったら寝てしまえ!の作戦を決行しました。早起きの自信がなかったので、その方が楽だろうということです。

 

予定通りというか、明け方に眠くなってきたので、神戸淡路鳴門道の淡路島南PAで仮眠して、体力だって十分回復。さぁ、いよいよです。明るい陽に照らされた大鳴門橋の美しい姿が、幸先の良さを暗示しているかのような朝でした。

 

阿南は小豆島の人だらけ

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試合開始1時間半ほど前に無事到着しました。かなり多くの人たちがすでに集まっていましたが、その大半が小豆島の人ではないかと思われるほどの盛況ぶり。ある意味、場慣れしていない先走り感が溢れ出た光景ではありました。この非日常感が選手達に波及しなければいいんですが…。平常心でお願いします。
 
ここで、会場の「JAアグリあなんスタジアム」について。ひとことで言って「こんな山の中に、えぇ球場あるなー」って感じです。徳島市から車でも汽車(電車ではありません)でも1時間ほど。最寄りの桑野駅から徒歩30分は掛かりそうな距離ですから、まあ不便です。しかし、グラウンドは素晴らしく整備されていて外野の芝生もピッカピカ。両翼100m中堅122mでメジャー級。さすがにスタンドは大きくはありませんが、プロ野球の2軍の試合なんかにも十分対応出来そうですね。四国アイランドリーグplus徳島インディゴソックスの試合ももちろん行われています。
 
地元のマスコミも数社が取材に来ていて、引率の先生は「今日は阿南を小高のホームにします」なんて仰っていました。ホントにそんな雰囲気になって、ボルテージがガンガン上がってきました。
 
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経験を積むことによる実力UP

いよいよ大一番が始まりました。
 
スタンドがひとつになりました。現役学生も、おっちゃんもおばちゃんも皆んなで大声を張り上げました。大健闘という評価が下ってよい好ゲームだったと思います。
 
けれど、残念ながら届きませんでした。粘り腰を発揮したものの終始リードを奪われる展開で、「いけるかも?」と感じる瞬間は遂に最後まで訪れることはありませんでした。
 
素人ながら、3-4という点差以上の実力差があったように思います。
 
試合後のインタビューでキャプテンの樋本君は、「何となくスッとゲームに入ってしまった」と言っていたそうですが、経験という財産がほぼゼロに等しい中での勝利の壁の高さ或いは厚さは、想像を遥かに超える山のように映ったかも知れません。
 
少なくとも僕はそう感じました。
 
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W杯優勝国だって

サッカーのW杯とかを見るとよく分かります。W杯での優勝経験国は現在までに8ヵ国。そのうちの5カ国は複数回の優勝を成し遂げています。つまり、勝ったことのある国がまた勝つということです。それほどまでに、経験の持つ意味は大きいです。
 
「負けるわけがない」と「勝てるかも知れない」。自分一人ではどうしようもない、歴史的背景をも含めたマインドが、そこには大きく横たわっているのです。
 

だからどうしよう

実力を裏打ちする経験を積み重ねるには、また1から戦うしかありません。このラウンドで敗れたこと、この悔しい思いは決して無駄ではないでしょうが、それを本当の意味で実感できるのはまだまだ先のことに違いありません。
 
これからも更なる奮闘を期待しています。
 
「エンジョイ・ベースボール」。真の強者は、才能のある者よりも、楽しむことを知っている者には敵わない、ということをよく分かっていると言います。
 

できない理由を探すな

「負け惜しみになるけど、これじゃあ、この先もきっと勝てない」。今回の観戦での僕の正直な印象です。

  1. 過疎・少子高齢化
  2. 経済的格差
  3. 高校野球界の都会偏重
都会の学校が人的にも物的にも圧倒している以上、どうしようもないことがあるのも事実です。実際、田舎の学校が甲子園で旋風を巻き起こす、なんてこの何年も起きてないです。
 
何かを成し遂げようとするなら、なんらかの困難が待ち受けているのは当然の事です。わざわざそれを探し回って、余計にハードルを高くする必要はありません。
 
それに、人の繋がりでは絶対に負けてないという最強の武器を備えています。チーム内でもそうでしょうが、溢れ出る地域の期待感の熱さは、否応なくビンビン感じました。
 

限りなく夢に近付いた日

小豆島高校野球部の歴史上「限りなく夢に近づいた日」の目撃者になれた事は、僕の人生の中においても貴重な経験になりました。

 

皆で一つの目標に向かうことの神々しさに、感動しました。

 

今のチームが冬にさらに逞しく成長するのを、陰ながら応援し続けたいと思います。そして、もちろん僕もそれに負けないように日々を過ごしたいです。

 

Piratesにいつの日か栄光が訪れることを信じて…。