僕の魂が海を渡って行ったり来たりする物語

小豆島から大阪へ流れ着きました

再びテニスの話

ワールドスタンダードガラパゴス


日本製携帯電話がガラパゴス化して、高機能であるにもかかわらず、世界とは全く勝負にならなくなったことは、誰もがよく知る話です。

錦織圭選手の活躍で空前の盛り上がりの日本テニス界ですが、この先第2、第3の錦織が次々登場して、強豪国の立場を得た上でその安泰状態が長く続く、とは誰も思ってないでしょうね。

だいたい、錦織だって確かに日本人には違いないだろうけど、実質アメリカに育てていただいたわけで、「ニッポンの誇り」とか言うにはやや抵抗があります。

トッププレーヤーを生み出す土壌が、残念ながら日本には無い、ということの表れでは?

ステマティックな仕組み作りをせず、学校のクラブ活動から突如彗星の如く現れる若きスターを、ただ待ちわびているだけでは、笑い話になりかねません。

それと、コートサーフェスの話です。

90年代以降、日本でテニスコートといえば、ほぼオムニコートのことを指すようになりました。公営コートに限れば、全部と言ってもいいのでは?

ちなみに「オムニコート」は住友ゴムの商標なので、「砂入り人工芝」というのが正しいのでしょうが、今では一般名詞化しています。

日本は雨が多いという特殊事情もあり、水はけの点で圧倒的に有利なオムニコートが、急速に普及しました。

それにあとひとつ、急速普及を後押ししたもの…。お金です。安いのです。

ハードコートは高い。クレーコートは日頃のメンテナンスが大変。その中間のオムニは「いいとこ取り」。そんな感じです。


ところが、日本以外での公式試合で、オムニコートが採用される大会はほぼ皆無です。ご存知のように、世界のテニス界は、ヨーロッパ・アメリカを中心に回っています。オムニコートで育った日本の若者が、ヨーロッパの赤土で、アメリカのハードコートで飛躍する姿は、今のところ想像すら出来ません。

わざわざ自分たちに不利な状況を作っておいて、その理由が「安いから」では、悲しすぎます。金子達仁さんはこのことを、「発展途上国の発想だ」と言っています。

最初から、そこそこの所に行けばいいだけの目標なら、それもありでしょう。しかし、大国らしく、ここは一番を狙うのが当然なのでは?狙いもしないなら絶対になれはしません。
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莫大な資産とかあったら、ハードとクレーと一面ずつ作って、代表合宿とかに使ってもらいたいなぁ。レッドクレーの管理のおっちゃんは、もちろん僕が自らやります。ローラーだって引きます。

資産家になれなくても、何かの形で貢献できるはずです。ここにこんな事を書いてるのも、メチャメチャ小さいですが、普及活動みたいなモンですよね?